マネーフォワードの半期総会(Soukai All-Hands)のつくりかた

マネーフォワードの半期総会(Soukai All-Hands)のつくりかたのアイキャッチ

マネーフォワードでは、半期に一度、海外を含む拠点やグループ会社を含む全マネーフォワードグループのメンバーが参加し、業績報告や次の半期の戦略発表、表彰や企画コンテンツを盛り込んだ、半期総会を実施しています。

会社の規模も大きくなり、コロナ禍を経て、現在はオンライン配信をメインにしつつ、本社オフィスでは、集まったメンバーと一緒に視聴できるパブリックビューイング形式を取り入れています。

また、日本語を母語としないメンバーも増えてきていることから、日本語と英語で同時配信を行い、2023年6月の開催回からは名称を「Soukai All-Hands」に変更し、毎回アップデートを続けるイベントです。

そんなマネーフォワードグループの一大イベントである「Soukai All-Hands」のつくりかたをご紹介します。

スタートは3ヶ月前。30名を超える運営メンバーの募集から

Soukai All-Hands開催の3ヶ月前に、運営メンバーの募集を開始します。そう、Soukai All-Handsは、特定の部署で運営をになっているのではなく、毎回有志のメンバーが運営を担当しているんです。

メンバーは総勢30名以上。

なぜそんなにたくさんのメンバーが集うのか、というと、Soukai All-Handsはオンライン配信といっても、各登壇者が自宅のパソコンからスピーチをする、といったものではなく、企画からクリエイティブまでとことんこだわり抜き、配信も社内のスタジオに専門のチームが機材をセットし、テレビ番組さながらの本格的な構成で行うためです。

半期総会の現場写真

↑ 配信当日の社内スタジオはこんな感じ

数名ずつのチームを編成し、それぞれのタスクをプロ意識をもってやりぬきます。例えば、前回開催時のチームは以下のように分かれていました。

  • PMチーム(2名)
    Soukai All-Hands全体の企画進行を担うチーム。全体のリーダーとして、各チームの進捗状況の確認や、取りまとめを行うチーム。確認事項が非常に多く、全体の流れを把握しておく必要があるため、プロジェクトマネジメントの能力がびしびし鍛えられます。

  • 司会チーム(2名)
    二人一組で、配信当日に司会進行を担当します。Soukai All-Handsは、約4時間に及ぶ長時間のイベントのため、全体を盛り上げ、引っ張っていくカリスマ性とアナウンサーさながらのトーク力、対応力が求められる重要な役割を担います。

  • 企画チーム(7名)
    Soukai All-Handsで行うスペシャルコンテンツの企画や、グループ会社のCM、各拠点からの中継などを取りまとめるチームです。Soukai All-Handsはグループ会社を含んだメンバーが参加するため、コンテンツの企画は全員が興味関心を持てる内容を検討する必要があります。

  • 表彰チーム(4名)
    Soukai All-Handsのハイライトの一つ、半期MVPの表彰を取りまとめ、発表の方法などを考えます。表彰の対象となるメンバー数が多いので、表彰者の選出から、発表の盛り上げ施策検討、表彰状の手配まで、幅広く表彰を取りまとめるチームです。

  • PVチーム(6名)
    PV(パブリックビューイング)をオーガナイズします。当日は100名を超えるメンバーが集まり、また日本語と英語での同時配信を行なっていることもあり、視聴会場のレイアウトから配信の投影方法まで、一体感を生み出すことを考えぬきます。

  • 懇親会チーム(4名)
    懇親会を盛り上げるためのゲームやイベント企画、ケータリングの手配などを行います。全員がストレスなく楽しめるよう、フードやドリンクの種類に気を配ったり(ハラールやベジタリアンにも対応できるメニューの検討が必要です)、細かな気遣いが必要になります。

  • クリエイティブチーム(5名)
    Soukai All-Handsには毎回テーマがありますが、クリエイティブチームでテーマビジュアルを作成し、それに基づいて、全体のクリエイティブの方向性を策定します。また、運営メンバーはオリジナルのTシャツやパーカーを着用するので、そういったアイテムのデザインも行います。

  • 配信チーム(3名)
    配信チームはSoukai All-Handsの要ともいえるチームです。当日配信を行う専門業者との橋渡しをスムーズに行うために、全体の内容を細かく把握し、配信のタイミングや動画の確認、中継の切り替えタイミングや尺の調整など、専門的な対応が求められます。

  • 翻訳・通訳チーム(4名)
    日本語と英語での配信を行うため、スライドの翻訳や動画の英訳から、当日生配信で放映するスピーチの同時通訳、懇親会での通訳まで、専門知識を武器に、日本語と英語のシームレスな連携を行うチームです。

  • 当日アシスタントチーム(若干名)
    業務上、Soukai All-Handsの運営にがっつり入り込むのが難しい、でも、運営を経験してみたい、というメンバーには当日アシスタントとしてヘルプに入ってもらうことがあります。特にPV会場や懇親会は会場設営などの作業が発生するため、当日アシスタントは強い味方です。

チームによって忙しくなるタイミングや、作業負担がかかるタイミングはやや異なりますが、通常の業務を行いながら、Soukai All-Handsに向けて準備を進めます。
ちなみに、マネーフォワードのSoukai All-Handsの運営メンバーは、基本的に2回連続で参加することが推奨されています。

毎回全員が入れ替わってしまうと、ナレッジの引き継ぎができず、また全くゼロの状態からチームリーダーを担うのは負担も大きいので、まず1回目はメンバーとして流れを把握しながら参加し、2回目はチームの中心として引っ張っていく役割を担う、という仕組みです。

このようにして、回を重ねるごとに進化するイベントを作り上げています。

運営メンバーへの応募のきっかけは「カルチャーを体現したい」という想い

運営メンバーの募集開始後、PMチームのリーダーメンバーと、VPoCである金井さんの面談を経て、おのおののやってみたいことや、Soukai All-Handsを通して叶えたいこと、普段の業務でどんな仕事をしているかをヒアリングし、チーム編成を決定します。

ちなみに、運営メンバーが参加してみよう、と考えたきっかけをいくつかご紹介します。


山縣蒼平さん(PVチーム)

山縣蒼平さんのプロフィール写真

MVVCの重要さは理解しつつも、カルチャーってどう醸成されるんだろう? と疑問に思っていた。カルチャーも移り変わってゆくなかで、組織文化に興味があるメンバーと一緒にSoukai All-Handsを企画することで、見えてくるものがあると信じて応募した。


塚野美奈子さん(表彰チーム)

塚野美奈子さんのプロフィール写真

MVVCを自分は体現できているんだろうか、と感じていた。運営メンバーとしてイベントを創り上げる側の立場にたったら、きっと自信を持って「私はMVVCを体現できてる!」と言えるだろう、そして心から「Let's make it together!」を理解できる気がしてチャレンジしてみたいと思った。


吉田成希さん(懇親会チーム)

吉田成希さんプロフィール写真

会社の中で知り合いを増やして、リレーションを作って仕事をしやすくしたかった。カルチャーを体現しているSAHに実際に関わってみることで、文化を感じ、会社を理解したかった。


岡本義彦さん(司会チーム)

岡本義彦さんのプロフィール写真

過去に、自部署のメンバーが運営メンバーに参加して、一生懸命取り組む姿を見ていて、マネーフォワードのカルチャーを作り上げているSoukai All-Handsの裏側を知りたいと思った。自らが総会に参加することでメンバーにも一緒にカルチャーを体現してもらいたいと考えたから。


「Soukai All-Hands運営メンバーへの参加を通して、カルチャーを体現するってどういうことなのか経験してみたい」「普段の業務では経験できない、大きなプロジェクトに参加することで成長したい」という声が最も多く、そして「運営チームに参加して、自部署のことをもっといろいろな人に知って欲しいと思った」という声も意外とたくさんありました。

ただ、全社のイベントの運営、ということもあり、特に入社間もないメンバーは、運営メンバーに興味を持っていても、躊躇してしまいがちです。

仕事との両立ができるのか、まだ会社のこともインプット中なのに運営メンバーが務まるのか、そもそも運営チームに溶け込むことができるのか……と、さまざまな不安要素があるのは当然です。

自分の業務と運営を両立できるのか……という不安

Soukai All-Handsの実施後、運営メンバーにアンケートを行なったところ、メンバー募集に応募するにあたって、心配だったこととして「自分の業務と運営メンバーのタスクを両立できるか不安だった」「運営チームに馴染めるか不安だった」という回答がもっとも多く寄せられました。

Soukai All-Handsは、6月と12月の2週目、もしくは3週目の金曜日に実施します。
マネーフォワードは、上半期が12月〜5月、下半期が6月〜11月なので、総会の準備期間はそれぞれの期末・期初のタイミングと重なり、運営として最も忙しくなる開催直前の期間は、通常の業務もかなり忙しい時期と重なることも……。

また、巻き込む人たちが全社にわたるイベントなので、さまざまな意思決定や確認伝達事項がとても多く、正直わいわい楽しいだけのイベント実行委員、というわけではありません。

それでも、運営メンバーからは「勇気を出して参加してよかった!」「普段仕事で関わりがないメンバーと一緒に、全社に感動を届けることができて貴重な経験になった!」という声がたくさん寄せられています。

本当は全てご紹介したいのですが……メンバーのコメントをピックアップしてご紹介します。


原田勇樹さん(PMチーム)

原田勇樹さんのプロフィール写真

とにかく楽しく、かつ本当に素敵な出会いと、沢山の学びがありました!
全員がカルチャーを意識して行動していたので、気持ちの良いコミュニケーションが多く、改めてマネーフォワードのメンバーの素晴らしさを実感しました。そして、自分もまた周りに影響を与えていけるような存在になりたいなとも思えました。
一方で、多くの人が関わるプロジェクトにおいては、早め早めの対応が必要なことも痛感させられました。普段の営業の業務は、自分ひとりで完結する内容なども多く、苦労もしましたが成長にもつながるよい機会になったと思います。


大信田侑里さん(クリエイティブチーム)

大信田侑里さんのプロフィール写真

入社したてだったこともあり、マネーフォワードの中にいるメンバーってどんな人なんだろう……という、会社のカルチャーや雰囲気をもっと知りたい、という気持ちで応募しました。
どうやったら「共創感」が出せるのか、より良いものにするにはどうしたらいいか、など運営メンバーの熱量と情熱を感じられてすごく熱い期間でした。
Soukai All-Hands実施後の懇親会で一人ひとりの想いを聞いて、社会人になるとこんなにも同じ方向を向いて一緒に仕事ができることは滅多にないし、こんなにも心が震える体験ができるとは……と本当に関ることができてよかった、と思いました。


川上千晴さん(表彰チーム)※SMARTCAMP Co.,Ltd.からの参加

川上千晴さんのプロフィール写真

自分の会社の総会と時期がまるかぶりしていたので、この準備期間が入社してから一番大変だったと言っても過言ではありません(笑)
普段の業務と両立できるのか……という不安はありましたが、表彰チームのMTGで本社オフィスに行くと、コネクトエリアでびっくりするくらいの明るさで出迎えてくれてそれだけでいつも安心していたのを覚えています。
打ち上げの最後に、みんなでそれぞれの想いを話すなかで、Soukai All-Handsの運営メンバーをやった人にしかわからない大変さや達成感を感じることができて、本当に最高でした。


松岡知美さん(懇親会チーム)

松岡知美さんのプロフィール写真

本当に大きなプロジェクトなので、全体を把握するのは大変で、正直把握しきれなかった部分があるのは悔いが残っています。
ただ、参加した懇親会チームでは、フレッシュで建設的で自発的なメンバーと前向きに議論を重ねることができていい刺激を受けました。
走り始めはスロースタートではありましたが本番が近くなると作業が増えて、それぞれがプロジェクトに時間を割けるタイミングで、各々にできることを協力的に進める体制が自然と出来上がっていたと思います。その中で「得意な人がフォローする」「フォローしてもらったことでスキルアップのきっかけになる」ということもあり、いい成長の機会になりました。


運営メンバーの横のつながりを生み出すコネクト施策

実はこれまでのSoukai All-Handsでは、運営メンバーはチームに分かれたあとの横のコミュニケーションが不足していました。

各チームのリーダーは、全体会議の場で顔を合わせますが、メンバーは自分のチームのメンバーとのコミュニケーション以外は、当日までなかなか他のチームがどんなことをしているのか、が見えにくい状態でした。

また、運営チームの一員としてちゃんと馴染めるだろうか……という不安があるメンバーもいるだろうと感じていたので、2023年の6月開催回からは、「業務を超えたコネクトがしたい」という想いを持って参加しているメンバーも多いことから、運営メンバーのコネクト施策を実施することに。

【コネクト施策その1:運営メンバー限定サイトの作成】

まず、30人を超えるメンバー全員の顔が見えるように、Soukai All-Hands運営メンバーサイトを立ち上げました。

半期総会メンバーサイトの画面イメージ

運営メンバー限定の閲覧を想定したサイトなので、簡易的なものではありますが、各メンバーの顔写真とSoukai All-Handsへの意気込みを載せ、他のチームのメンバーはどんな人たちなのかを知ることができるようにしました。

【コネクト施策その2:運営メンバーコネクトイベントの定期開催】

また、サイトだけでなく、オフラインでのコミュニケーションを促進するために、定期的なメンバーイベントも実施しています。

2023年に増床したマネーフォワードの本社オフィスには、メンバーのコミュニケーションを促進する「コネクトエリア」というスペースがあるのですが、そこで、Soukai All-Hands開催までの間、ほぼ毎週「運営メンバーコネクトタイム」を開催しました。

半期総会運営メンバーの集合写真

↑毎回記念撮影をし、メンバーサイトにアップしていました

フリードリンクを1本飲み、つまみを持ち寄ってカードゲームをして盛り上がる、という、ごくシンプルな会ではありましたが、この時間を通して、運営メンバーの間に強い絆が生まれることに。

そして、オフィスのオープンスペースで実施していたので、運営メンバー以外のふらりと立ち寄ったメンバーも一緒にゲームで盛り上がったことで「Soukai All-Handsの運営メンバーってこんなに仲良いの?」と、間接的にSoukai All-Handsの運営にも興味を持ってもらうこともできました。

Soukai All-Handsは、みんなで作り上げるイベント

もちろん、特定の部署がこのSoukai All-Handsの運営をリードし、実施することも可能です。マネーフォワードでは、カルチャー部のメンバーは必ず運営にジョインしますが、基本的にチームをリードするのは、立候補した運営メンバーたちです。

当然ながら、固定のメンバーで運用した方が、無駄のないイベント運営が可能です。
ですが、私たちが毎回半数が入れ替わる立候補制の運営メンバーによってこのイベントを行なっているのは「全社イベントの運営」という大プロジェクトを、一人でも多くのメンバーが経験することで、マネーフォワードが掲げる「Let's make it」の文化の体現者として周りに影響を与えていって欲しいと願っているからにほかなりません。

半期総会開催当日のイメージ写真_1

↑直前まで打ち合わせを続ける司会のふたり

私たちは、こうしてみんなで作り上げているイベントだからこそ、回を重ねてもちゃんと血の通ったものとして開催を実現できているのだと信じています。

もちろん、まだまだ改善点もアップデートしなければならないことも、たくさんあります。常に進化を続けていくこともまた、Soukai All-Handsのあり方です。

これからも私たちはこのSoukai All-Handsを、みんなで作り上げるイベントとして、続けていきます。

半期総会開催当日のイメージ写真_2

↑2023年6月開催回の運営メンバー全員で

取材・文・写真/新田大航(マネーフォワード 採用広報&カルチャー部)

採用サイトのイメージ画像

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