同期であり尊敬するライバル。ふたりの新卒デザイナーのそれぞれの歩み

2022/02/01

同期であり尊敬するライバル。ふたりの新卒デザイナーのそれぞれの歩みのアイキャッチ

マネーフォワードの新卒入社インタビューです。

今回は、2020年の新卒入社同期で「新しいプロダクトに挑戦し続けるUI・UXデザイナー」と「グループ会社で淡々とスキルを高め続けるUXデザイナー」のふたりのインタビューをお届けします。

実はこのインタビューまで、お互いを意識しながらもあまり密なコミュニケーションはとっていなかったふたり。最初は探り探りな会話でしたが、徐々に互いの存在を意識しまくっていたことが発覚します。……乞うご期待!

片倉敦也さん(あつやん)

2019年10月 内定者インターン

2020年6月 新規プロダクトのデザイン担当

2021年7月 新規プロダクトのデザインシステム構築取りまとめ

遠藤真緒さん(えんまお)

2020年4月 マネーフォワードXカンパニーでUXデザイナー

私たちがマネーフォワードに新卒入社した理由

ー まずはお二人がマネーフォワードに入社した理由について聞かせてください。

片倉:僕は芝浦工業大学のデザイン工学部に通っていました。大学では、工学とデザインを合わせて追求する理系のデザイン学部らしく「デザインとはなんなのか」ということを学んでいて、プロダクトデザイン的なデッサンやスケッチもあったものの、WEB系のデザインの方が楽しくて、UXデザインの研究室に所属していました。

就活をするにあたって、最初は軸が分からなくて。でも、デザイナーはとりあえず綺麗に見た目だけ整えていればOK、という雰囲気の会社は嫌だなっていうのは漠然とありました。大学で学んできたことも、自分がやりたいことも「本質的なデザイン」だったので。

だから、デザイナーという肩書きの人が幅広い仕事をしているような、デザイナーを大切にしている会社を選びたいと思っていて、その時に、マネーフォワードの代表である辻さんが、色々なところで「デザインの大切さ」について発信しておられたので、お、これはいいな、と思ったのが入社のきっかけです。

片倉敦也さんと遠藤真緒さんの対談写真_1

マネーフォワードの事業の「お金」って、単なる通貨というだけではなくて、すごく幅広い意味を持っているし、今この時代ってちょうどお金に関する色々なことが移り変わっていっている時期だから面白そうだな、という興味もありました。

ー なるほど。では、続いて遠藤さんも教えてください。

遠藤:私は、常葉大学の造形学部・ビジュアルデザインコースで、情報デザインを学んでいました。

情報デザインは、情報を収集・分析し、相手にとってわかりやすい表現に再構築するためのデザイン(インフォグラフィックスはその一例)です。

私はUXデザインに取り組んでいる教授の元で「体験設計」や「情報の可視化」について学んでいました。

ただ、情報デザインの学部といいつつ、インタビューから分析、WS設計やグラフィックレコーディング、展示会設計など主にUXデザインの領域がほとんどでしたね。

片倉敦也さんと遠藤真緒さんの対談写真_2

お金に興味を持ったきっかけは、実は私はお芝居を見るのが大好きなんですけど、舞台を見に行ったときにふと「お金の価値ってなんだろう」と思ったんです。

一同:……え、それはどうして?

遠藤:舞台で活躍する役者の方の時間を「チケット代」という形で購入するわけですが、舞台って、本番に至るまでに過酷な稽古をしていて、それを思うと「その時間をお金で買えるのって不思議だな。お金を払うだけでこんな簡単に見れてしまっていいのだろうか」と思うことがあって。

片倉:それはファンの鑑だね。

遠藤:そういうことを考え始めたのが、お金について関心を持ち始めたきっかけでした。

お金があるからできることがある一方で、お金がないから夢をあきらめるのはよくある話で、お金のせいでできない悔しさもあるんだよな、とか、色々考えていましたね。

ー そしたら、就活のときは金融系の会社を受けていたんですか?

遠藤:お金のことを扱う会社はマネーフォワードだけでした。社会や人生をよりよくできる企業に就職したいと思っていたので、マネーフォワードの「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッションに強く惹かれたんです。金融系の会社でマネーフォワードを真っ先に受けて、一番最初に内定をいただいたので、他の金融系の会社は受けてないです。

片倉:ミッションが本当にいいよね。

UXデザイナーへの道。新規プロダクトへの挑戦で、スキルも経験値もアップデートし続ける

ー ふたりは入社してからどんな仕事をしていたんですか?

片倉:僕は、入社の半年ほど前から内定者インターンとしてジョインしていて、セミナーやイベントのバナー制作をやっていました。4月に入社したあとは、研修期間を経て当時新規事業として立ち上がったばかりの『マネーフォワード クラウド固定資産』のチームでデザインを担当することに。

MFBC(マネーフォワードビジネスカンパニー)のデザイナーは、ひとつのプロダクトに1人、という体制が多いので、ビジュアル的なデザインはもちろん、ユーザーリサーチなども含め、包括的に携わらせてもらっていました。

ー 入社して2ヶ月ほどの研修を経て、いきなりひとりでプロダクトデザインを担当、というのは不安はありませんでしたか?

片倉:最初は、デザイン組織のトップのセルジオさんと『マネーフォワード クラウド固定資産』のPO(Product Owner)の廣原さんがついてくれました。そこで2ヶ月ほどみっちり指導をしていただいて、徐々に独り立ちして行った感じです。

片倉敦也さんと遠藤真緒さんの対談写真_3

POの廣原さんとは対談させていただいたことも

2021年の7月からは、『マネーフォワード クラウド固定資産』の全体のUXを管理しつつ、新しいプロダクトの企画や、『クラウドERP』の取りまとめをやっていたんですが、年末頃には、固定資産の方はある程度引き継いで手ばなれしつつあって、今は新規のプロダクトがメインですね。

MFBCは新しいプロダクトを作り出していくスピードが非常に速いので、新卒でもチャレンジングな環境に置いてもらえます。今はビジネス職の同期がプロジェクトのPO補佐をしている新規のプロダクトを一緒に進めています。

遠藤:ああ、そこでやっと同期と繋がったんだね(笑)

片倉:そう、一年経ってやっと20卒の同期と仕事ができるっていう。

片倉敦也さんと遠藤真緒さんの対談写真_4

常にクライアントに価値提供をし続けたい。最初は手探りだった「対話」スキルを磨く日々

ー それでは、遠藤さんのキャリアも聞かせてください。

遠藤:私が入社から所属しているXカンパニー(エックスカンパニー)は、クライアントワークが主軸の部署なので、あつやんのようにひとつのプロダクトに対して、最初から最後まで見守る、というのがあまりなく、上流の分析調査を元に提案をし、UIデザインや開発は別のメンバーに任せることが多いんです。

なので、入社してから今まで、たくさんのお客様の案件の分析調査に携わってきました

分析のほかに、ワークショップの設計も色々とやっています。

XカンパニーのUXデザイナーは、UIを考えたり、ワイヤーフレームを引いたりといった、いわゆる「デザイナー」という職種でイメージされるような仕事はあまりしていないんです。

片倉:UXデザイナーの仕事って幅広いよね。

遠藤:入社したての頃は、ユーザーにインタビューするのにめちゃくちゃ緊張してしまって、全然うまくできず、かなりへこんでました。そのころはまだ、Xカンパニーとしてのノウハウのガイドラインみたいなものがしっかり整っていなくて、実力を持って入社されている方々が、皆それぞれが自分の力と自分のやり方で勝負している感じでした。

だから、私も自分なりのやり方を見出すまで、序盤は本当に苦労しましたね。

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片倉:でも、えんまおは、どんどんMCがうまくなっていったよね。新卒のランチ会で、毎回誰かがファシリテートをするんですが、えんまおのMCがめきめき上達していて、すごいなって思ってて。僕はその場でバーっと喋るのは得意なんですが、えんまおは、すっと的確なことを言って場を納めるというか。
めちゃくちゃかっこいいな、と思ってた。

遠藤:いやいや、あつやんもどんどんうまくなってたよ!

片倉:セルジオさん直伝の喋りでね(笑)

ー 片倉さんも仕事でインタビューとかをする機会はあるんですか?

片倉:そうですね。でも、えんまおほどガッツリではないんです。だから、今後僕の部署でもインタビューとか調査の精度を高めたいねっていう話が出ているので、Xカンパニーの動向はすごく参考にしていて。

えんまおが書いたクライアントワークのnote記事も、みんな「なるほどー!」って言いながら読んでたよ。

遠藤:(照)

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ー 遠藤さんは、調査や分析が主な業務だということですが、もう少し具体的に教えてもらえますか?

遠藤:私たちがやっているのはデプスインタビューと言って、対面で対話を通して、課題や悩みの深掘りをしてく手法です。「その人がどんなことに悩んでいて、普段どういう行動をとっているんだろう」ということを聞き出していくんです。

それをまとめて、「こういうユーザーさんはこんな課題を抱えているから、もっとこうしたらユーザーにとって価値があるサービスになりますよ」といった提案をお返しするイメージです。

チャンスを掴むには、とにかく自分の意志を周りに伝えておく

ー UXデザイナーとして、ふたりはどんなやりがいを感じていますか?これからやってみたい野望みたいなものも合わせて聞いてみたいです。

遠藤:私が所属しているFSDC(フィンテックサービスデザインセンター)は、ユーザーリサーチからワークショップ、トライアルまで実施して「こんな課題解決ができますよ」ということをまとめて提案する「共創サービス」のパッケージを販売していて、そのパッケージに付加価値としてサービスデザインをやりませんか?という提案をして進めていきます。

クライアントさんに自分が提案したものを喜んでいただけたり、ワークショップを実際に開催した際に、あ、今回はうまくいっているな、という温度感を感じられるとすごくやりがいを感じますね。

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片倉:僕は、最初のころは、UIデザイナーとして任せてもらったプロダクトが、世の中に出ていく瞬間に大きなやりがいを感じていました。学生時代は、何かを作ってもそれは自分の作品集にしかならないので。
最近は、UXとか、組織の内側をデザインするのが楽しいなって思っていますね。
結局、UIはUXを実現するための見せ方の手段を考える仕事であったりするから、もっと自由にものを作りたいなっていう気持ちが最近は強くて。

それに「こういう商品売れると思うんで作りましょう!」ってプロジェクトを立ち上げることを考えると、UIしかできない自分だと、ほかの人がいないと何もできないっていうことになるので、設計の段階からデザインを考えられるようになりたいと思っています。
デザインによって組織がよりうまく回る、とか、お客さんにいい体験が届きやすくなる、とか、いい体験を生み出す根本を作りたいっていう。

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今ちょうど、チームのデザインというか、チームを持つ経験をしてみたいなと思ってて。デザインシステムっていう、いろんなプロダクトで共通して使える素材を作っていこうっていう動きがあるんですけど、そこもメンターの方にサポートしてもらいながらやっていて、チームデザインをやってみたいと思ってます。

マネーフォワードは、やりたいと思ったら、そういう状況はどこかにある会社だと思っているんで。

遠藤:周囲にやりたいことを発信してるとチャンスをくれる会社だよね。アピールが大事。

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遠藤:私は、リサーチ分野の技術の向上が目標です。
「UXリサーチ」というインタビューや分析のような定性的な調査は結構できるようになったんですが、定量的な調査、例えば「実際にどのくらいアクセスされたか」とか「どんなユーザー層がいるか」とか「どの機能は使われてどれは使われてないのか」といった情報を元に改善の判断をする、というのがまだちゃんとできないんです。

自分が出したものや提案したものが、どんな影響力をもったかっていうのは、定量的な数字から見えてくるので、それを元に、再度定性的な調査をするのか、改善策を講じるのかを考えて、結果をまた定量的に見て……というサイクルを自分で回せるようになりたいですね。

片倉:プロダクトを出した後の分析は、自分もまだ弱いと思ってる。

遠藤:それができないと、結局説得できないっていうのがあったりするよね。
なんとなくこれいいよっていうことは定性的な調査でも分かるんですが、それでクライアントを納得させられるかっていうと、必ずしもそうではなくて。だから、それを示すためにも定量的な提示ができるようになりたい。

なので、私はチームビルディングのようなマネジメントスキルよりもまず、リサーチャーとしてもっともっと自分を高めたいと思っています。

どんな壁も、強い思いで乗り越えていくパッションがあれば、前に進める

ー これからどんな新卒メンバーがジョインしてきたらいいな、と思いますか?

片倉:やっぱりパッションがある人かなとは思います。マネーフォワードって「冷静なんだけど内側で燃えている人」が多い会社だと思うので。
それに、うちはマネーフォワードという社名だけど、「ライフフォワード」つまり、ユーザーの人生をもっと前へ押し進めることをしていこう、って言ってるから、広い視点で考えられる人だと素敵なのかなと思います。

遠藤:私、マネーフォワードで、MVVC(ミッション・ビジョン・バリュー・カルチャー)のことを本気で語っても、それを誰かにバカにされることは、絶対にないと思っているんです。

だから、マネーフォワードのMVVCを読み込んで「こんなのできっこないよ」と思うのではなく、「これを一緒にやりたいんだ!」と思ってくれる人と働きたいですね。

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片倉:本気度が高い人がいいよね。

遠藤:マネーフォワードのプロダクトを推進するときに、お金に関する法律的なしがらみとか、結構大変なことが実はよくあるので「ユーザーのためにこれをやりたいのに、できない」みたいなことが意外と多いんです。それを乗り越えていくパッションというか「自分はなんのためにそれをやるのか」っていう強い思いが必要ですね。


【番外編】新卒デザイナー初ランチに行く、の巻

ー(インタビュー終了間際)今更ですが、今日の対談相手の印象を教えてください。20卒の新卒でデザイナー職は2人だけですよね?

遠藤:あつやんは、UIができるだけじゃなくて、UX領域とかも幅広くやっているし、プロダクトに対するコミットができていて、新卒向けに話す場面なんかでもめちゃくちゃ回答がしっかりしているんです。そういう姿を見る度に「ああ、自分はなんも考えられてないな」って思ってしまって(笑)
本当にあつやんはしっかりしていて、向上心も高いので、日々刺激をもらっています。尊敬に近い思いかも

片倉:いや、こっちもほぼ同じことを思っているんだけど、えんまおは、さっきちょっと話に出たマネーフォワードらしい「内側がメラメラ燃えてる人」なんですよね。

UXがきっと大好きなんだろうな、って思うんです。大学でも厳しいと評判だった研究室に、2年生のころから入って学んできているっていうことがもうすごいと思うし、刺激になってます。
でも、こういうインタビューの場とかでは謙虚で、そういう姿勢もリスペクトしてます。社内インタビュー記事とかで、えんまおのことをストーカーしてるので(笑)

遠藤:私もあつやんをストーカーしてるよ(笑)

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ー ふたりのこの、お互いへの思いがものすごく相互に一方的な感じがもどかしいです!デザイナー新卒同士であまり情報交換とかは積極的にしてないんですか?

片倉:入社してすぐコロナ禍で在宅勤務だったこともあって、あまり交流がなくて。それが課題だなって感じているんですよね。せっかく在宅も解除されつつあるんで、繋がりをもっと深めたいとは思ってて。

遠藤:ランチとかね。

片倉:じゃあ今日この後ランチ行こうか。

遠藤:行こう行こう。

片倉敦也さんと遠藤真緒さんの対談写真_12

取材・文/新田大航(マネーフォワード採用広報)
写真/
苞山美香(マネーフォワード採用広報)

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