ベトナム支社から日本へ。Non-Japaneseの活躍を支えるマネージャーの挑戦

2024/07/26

ベトナム支社から日本へ。Non-Japaneseの活躍を支えるマネージャーの挑戦のアイキャッチ

1年半前、Money Forward Vietnamから、日本にやってきたTobeさん。

マネーフォワードで初めての「英語話者のNon-Japaneseマネージャー」として、組織のグローバル化を牽引してきたひとりです。

この記事では、Tobeさんの取り組みや、マネーフォワードのグローバル化の進捗について、お話いただきました。

Nguyen Thanh Toan(Tobe) 

ベトナムの北米系IT企業で約20年間、エンジニア・マネジャー・会社経営を経験。2021年、部門横断の開発マネージャーとしてMoney Forward Vietnamにジョイン。2022年より、マネーフォワード CTO室 VPoEに就任。マネーフォワードでは初めての、Non-Japanese ゼネラル・マネージャーとしてメンバーの活躍を支援している。

「日本語も話せないのに無理だよ!」一度は断った日本への異動と、チャレンジの先にあった成長

―― Tobeさんのこれまでのキャリアについて教えてください。

私は、ベトナムの米国系IT企業で、エンジニアとしてのキャリアをスタートさせました。

もともと「チームで大きな成果を達成したい」「プロジェクトの全体像を描くような仕事がしたい」という想いが強かったので、入社7年目以降は徐々にマネジメントにキャリアを移していきます。そこから、プロジェクト管理、技術チーム管理、プログラム管理などを経て、設立間もないベンチャーに転職した後は、経営幹部のひとりとして会社経営も経験しました。

Money Forward Vietnamでは、エンジニアリング・ディレクターとして、3つの部署をマネジメントしていました。日本のマネーフォワードと共同開発するメンバーのアサインメントをしたり、 Cross Department Development Departmentと呼ばれる部署では、SRE、アクセラレータ、QA、テクニカルリーダー、テクニカルインタビュアーなど、様々な部門からアサインされた複数のチームを取りまとめたり、時には新規チームの立ち上げも行っていました

―― Money Forward Vietnamでは、幅広くマネジメントを担当されていたんですね。どうして、日本のマネーフォワードに異動されることになったんですか?

実は、最初に提案された時は、マネーフォワードへの異動を断ったんです(笑)

ある日、Emma(Money Forward Vietnam CEO 永井の愛称)に「マネーフォワードの英語化をさらに推進するために、ベトナムからマネージャーを日本に送るのはどう思う?」と、相談を受けました。その時は、まさか自分に話が来るとは思いもよらず「良いアイデアだね。若いメンバーが良いんじゃないかな」と答えました。

だから、後日Emmaに「Tobe、あの話だけど、あなたが日本に行くのはどうかしら?」と提案された時は、驚きましたね。若いベトナムのIT業界では、40代の私は年が行き過ぎていましたし、日本語も話せなかったので「とてもじゃないけど無理だよ」と断ったんです。

でもEmmaは諦めず、今度は「家族も一緒に行くならどう?」と言ってくれたんです。高校生の娘には、将来海外の大学に進学して欲しいと常々考えていました。だったら、娘は大学、私は仕事、一緒に日本で新しいチャレンジをするというのは、とても素敵なアイデアだと思えたんです。

そこから何度か検討した上で、日本への異動に同意しました。実際に来てみて、新しい経験から多くのことを学びましたし、ベトナムでは得られなかったスキルを身に着けることができたと思います。

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みんなの英語を話すきっかけを作り、一緒に学び合っていきたい

―― そんな経緯があったんですね。マネーフォワードでもTobeさんの異動は大きなニュースでした。それこそ「日本語を話さないマネージャーが来るんだから、いよいよ英語が話せないとまずいぞ」と感じたメンバーもいたと思います。

まさに、EmmaやCTO 中出さんの期待通りですね。

よく冗談交じりに言うんですが、私の存在を良い意味でプレッシャーに感じて欲しいんです。実は英語が話せるのに、話す機会や理由がなかっただけの人もいるはず。基本的な英語学習などの要件が揃えば、私のような英語話者が入ることで、半ば無理やり「英語を話さなければいけない状況」を作ってしまうのは、有効だと思います。

日本に来た当時、色んなメンバーとの1on1で「英語は得意じゃないんです」と言われました。そんな時は、「私も英語ネイティブではないしまだまだ勉強中。だから一緒に学びましょう」と伝えていました。

実際に、マネーフォワードのような様々な国と地域のメンバーがいるマルチカルチャーな組織で働くのは、私にとって新しい経験でしたし、英語も上達しました。これまでは、母語で考えた内容を英語に翻訳して話す感覚だったんですが、今は英語で考えて英語で話せるようになりましたね。日本の法令やルールへの知見、マネーフォワードの経営や戦略への理解も深まり、学びは尽きません。

仕事をする上で常に人の役に立っていたいというのが、私の哲学です。だから、私の存在が皆さんの英語力が向上するきっかけになればうれしいし、一緒に学び合って行きたいと思っています。

Non-Japaneseエンジニアの活躍を拡大・支援するために必要なこと

―― 日本に来られてからは、どんな取り組みをされてきたんですか?

私のミッションは「Non-Japaneseエンジニアの活躍を拡大・支援すること」です。そのために、CTO室長としてNon-Japaneseメンバーの採用や目標達成、Japaneseメンバーの英語力向上をサポートしてきました。

Non-Japaneseメンバーが入社したら、部署を問わずWelcome Lunchをするようにしていますし、Seniorメンバーとは継続して1on1の機会を設けています。また、Non-JapaneseメンバーとJapaneseマネージャーが上手く信頼関係を築けていない時は、間に入って解決のお手伝いをします。しかし、これは徐々にレアなケースになってきています。

というのも、徐々にマネージャーの英語力やコミュニケーション能力も上がってきていますし、他のチームメンバーも皆さん良い形でサポートに入ってくれているからです。社内のSlackにはHelp English channelという、Non-Japaneseメンバーがざっくばらんに業務や生活で困ったことを相談できるチャンネルがあります。そこでも、質問を投稿すればすぐに誰かが回答してくれています。

当然、100%とは言えないですが、大半のNon-Japaneseメンバーが、幸せに安心して働けているのではないかと思います。

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―― それを聞いて私たちも安心しました。逆に、Tobeさんから見て課題に感じていることはありますか?

ビジネスメンバーとのコミュニケーションですね。

今は、エンジニアに英語化が集中しているので、日本語を話さないメンバーがビジネスメンバーとコミュニケーションを取る時に、苦戦してしまうことがあります。

ビジネス側の英語化にはまだ時間がかかると思うので、しばらくは通訳チームのサポートを得たり、開発チーム内でもビジネスメンバーとのブリッジになる役割を分担したりして、解決していきたいです。中長期では、Non-Japaneseマネージャーを増やすことで、まずはマネージャ―同士でNon-Japanese・Japanese間のコミュニケーションを強化したいと考えています。そのために、経験豊富なマネージャーの採用や、既存メンバーの成長支援に注力しているところです。

また、Non-Japaneseメンバーの選択肢と成長機会を増やすためには、そもそもの受け入れ可能なチームを増やすことも必要です。まずは、英語でのチーム運営にチャレンジすること、その中で自然とメンバーも英語を話すモチベーションが高まり、さらに英語を話すメンバーを受け入れる余地を増やすことができます。

よく「Tobeのような人をもっと増やさないとね」と言われることがありますが、まさにそれが解決策になると考えています。

CTO室での役割を終えて次のステージへ。役割に縛られずミッション達成に貢献し続けたい

―― 今後のTobeさんの取り組みや、キャリアプランがあれば教えてください。

2024年6月からは、法人向けサービスを開発・提供しているビジネスカンパニーに異動予定です。

現在所属しているCTO室は、すでにNon-Japanese比率が約半数、Non-Japaneseの部長も生まれ、グローバル化の第一段階を完了することができました。

ビジネスカンパニーは、約1,000名規模の社内でも最も大きな組織です。だからこそ、部署によって英語化の進捗にまだバラつきがあります。これまでの経験を活かしながら、ひとつひとつの部署に飛び込んで、ハンズオンで組織のグローバル化を推進していければと思います。

そうやって、国境なくコラボレーションできるチームを広げていきたい。言葉だけでなく、コミュニケーションや文化のギャップを越えて、共通の目標に向かって協力し合うことができるチームです。全員がMVVC(Mission、Vision、Values、Culture)を体現し、責任と役割を明確にした業務フローを導入して試行錯誤を続ければ、可能だと思います。

また、マネーフォワードが目指しているのは、組織のグローバル化だけでなく、その先にあるサービスのグローバル展開です。

道のりはまだ長いですが、私は、このミッションを達成するために、今後も役割を縛らずに貢献し続けたいと考えています。プロダクトラインナップの拡大、各国での拠点展開など、貢献できる機会や可能性は、今後どんどん広がっていくはずだし、それが楽しみですね。

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取材/福場麻美(マネーフォワード技術広報)
取材・文・写真/苞山美香(マネーフォワード採用広報)
通訳/徳田玲子

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